ライプニッツは、世界は無数のモナドという究極の単純実体からできていると考えました。けれど不思議なことに、モナドには窓がない。互いに影響を与え合えず、何も出入りしない。完全に閉じています。それなのに世界は調和して見える――なぜでしょう。下のスイッチで予定調和を切り替えて、その奇妙さにふれてみてください。
デカルトは心と体を二つの実体に分け、その接続に悩みました。スピノザは逆に、すべてを一つの実体に畳み込んだ。ライプニッツはそのどちらでもなく、無数の単純実体を立て、その調和を神の予定に委ねます。実体・表象・充足理由律からなる、近世形而上学のひとつの頂点です。
ハイデガーは、ライプニッツの充足理由律――何事にも必ず根拠がある――に注目しました。あらゆる存在に根拠と計算可能性を要求するこの原理こそ、やがてすべてを資源として立てる集-立(Gestell)へと至る、近代の思考の静かな源泉なのだ、と。美しい鏡は、計算する理性の先触れでもあったのです。